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2009年10月19日

秋。みっつの町のアート展

皆様いかがおすごしでしょうか。 こんばんは。machi/です。
秋ですね。 おいしい食べ物がたくさん実り、スポーツにもお散歩にもいい季節。
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同時に日毎に気温が低くなり、日没の時刻もどんどん早まる。寒さ嫌いの私は、秋を冬の前段階としてしか認識できず、半袖と別れるのがつらくて寂しい気持ちになります。

しかし!!! 今年の秋はちょっと違います!
元気を保ったまま、みっつの町へアート展を観に行ってきました。 きっかけはもちろんNAP。
以前の私は、アーティストや作品・あるいは企画の面白さなどを追いかけてギャラリーや美術館へ出かけていました。 それは、もちろん今でも変わりません。
しかし、新潟で開催されていた妻有トリエンナーレを観に行くNAP視察団(仮称。笑)に参加してからは、地域で開催されるアート展を興味をもって観るようになりました。
あらためて考えてみると、「アート展はホワイトキューブで」という考えの縛りが、私には全くありません。
自分のなかに無い事柄について、指摘されるのではなく自分で気付くというのは、なかなか難しい。
もともと自分が持っていなかったこの縛りの存在そのものを初めて意識し、アートと場の関係性について考えるようになったのは、ホワイトキューブから飛び出した作品たちに出会ったおかげ。
最近、各地で「町なかアート展」がたくさん開催されるようになっている背景には、 「アートと場の出会い」に目を向ける多くの人たちが、さまざまなコンセプトのもとに活動をしている事が大きく影響しているのは確実でしょう。

町なかアート展には新たな発見と出会いがあります。
そのなかでも特に印象深かった いくつかのできごとたち。

その1. 服→ カフェ→ 鈴虫仕掛け人

コスチューム・アーティスト ひびのこづえ氏の「キタイギタイ」展を観に兵庫県伊丹市立美術館へ。
作品の印象を一言で言うと、「服を超えた服」。その独創的なフォルムと素材はインパクト抜群!!
割れた鏡をつないでつくられた靴。耳にかける部分がいくつもくっついたメガネ。
内臓をモチーフにした服の展示では、それをまとったダンサーが踊る映像も。
人の気持ちを翻弄するかのように奇抜かと思えば、ただそれだけでは終わらない圧倒的な力を放つ作品たち。
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圧巻は、美術館に隣接する日本最古の酒蔵での、1000年後の未来の服=舞台「パイパー」の衣装展示。
歴史を越えてきた深みのある空間を埋める未来の服。時間の概念が交錯する。

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「現代アート」というだけで、なんだか敬遠されがちになることも多いなかで、意外にもこの展覧会のパンフレットを抱えた若いガールたちが通りを歩いているのに幾度も遭遇。
「服」という要素は、彼女たちに訴求する効果が大きいらしい。

伊丹という町に降り立ったのは、今回が初めての私。NAP単独視察団(単独だから団ではないが)としては、興味しんしん。
お酒に縁のある町らしい。
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が、とりあえず、お腹がぐーぐー鳴っているのでお昼にしよう。。。
「んん??日曜日に駅前メイン通り商店街の飲食店が閉まっている!!」 奈良のメイン商店街=三条通りに慣れている身としてはオドロキ。奈良ってやっぱり観光客多いんやな。。。と奈良の外に出ることで再認識。


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そんななか、通りの広場にメニューを貼り付けた看板代わりのおもしろいものがでているのを発見!

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この看板のお店「クロスロードカフェ」の店内壁面は展示スペースになっていて、この時は「花と爆弾」という展覧会中だった。

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お店の前には大きな木が。その日は良いお天気で、そこにテーブルと椅子が用意されてお外でランチ。
お料理が美味しくて、色もきれい。至福の時間。

素敵な場所でお腹いっぱいになると、とたんに視察団の使命がむくむく。伊丹では「鳴く虫と郷町」というイベント(鈴虫を竹の虫かごに入れて文化施設や商店の軒先などに吊るし、観客はその音色を楽しむイベント。今年は第4回目。)が毎年開催されていて、「キタイギタイ」展も関連イベントに位置づけされている。
店長の荒木氏に質問すると、クロスロードカフェも鳴く虫イベントに参加して鈴虫を吊るしていたとの事。なんと、その会話の途端に人を紹介してくださることに。しかも、ありがたくも、その日すぐに会ってくださるという流れに。(あわあわ!心準備のない私はプチパニック)
ご紹介いただいたのは、伊丹文化振興財団の中脇氏。鈴虫イベントの仕掛け人。アポイントメントのない私に、お忙しいなか時間を割いてくださり、二時間もあれこれお話をしてくださった。
中脇氏の提言される伊丹流・町とアートのおつきあいは
「住民に負担と思われることなく、かつ、いかにアートを浸透させていくか」
困難なことをめざすのではなく、今すぐできることからアートを街にひろげていくという確固たるポリシーのもと活動されている中脇氏がめざすキーワードは「つながり」

アートは人と人をつなげていく。なにもそれは町なかアートに限ったことではない。
しかし、このひとつの出会いが示してくれているように、
「人と人とが身近な関係で暮らす町なかにアートを」というポジションでは、よりその事が濃密に起こる気がする。
濃密な関係には常に、親密すぎるという危険もつきまとう。
しかし、そこには他の関係では得がたいような体験もまた、数多く隠されているのではと思う。


その2. 百均絵画パワー炸裂!!

水都大阪。 なんだかな〜行政が舵取りの大きすぎるイベントなので、
とてもじゃないけど町なかアートっていう感じが漂ってこない。
このイベントはパスでいいかな〜と思って最終日前に資料をめくっていたら、堀尾貞治氏の名前を発見。
個人的にファンなので これは行かねばー!と 急遽変更、水辺の文化座へ。

堀尾氏は年間100を超える発表をしている現代美術家。
その発表も 絵画・版画・インスタレーション・パフォーマンス・等、多作で多彩。
わたしが観た水都大阪でのパフォーマンスは 「百均絵画」
ブルーシートで作ったテントには小さな穴が開けられていて、そこに百円を入れる。
絵画のメニューが並んでいるので、どれかを選び声で注文する。
テントの中には堀尾氏本人が入っていて、作品がでてくるというしかけ。
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絵画の自動販売機(実はアナログ)・しかも百円均一という
ユーモアなのか問題提議なのか わけのわからないうちに観客を楽しませまきこんでいくという手法はさすが。
面白がる観客から次々と注文が入る。
その様子を観ていた時、メニューにはないものがでてくるのを発見! 紙粘土(?)で作られた黄色いひよこ???
水都大阪・八軒家浜会場での F・ホフマン作品「フローティング・ダッグ」を明らかに意識していると思われる。
スタッフの方曰く、その作品は個数限定レアものだとか。

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堀尾氏の百均絵画パフォーマンスは、水都大阪以外の過去の発表でも行われていた。
そういう意味では、作家がやりたい表現をそのままもってきたと言える。
しかし、ひよこ作品の出現により、この場での発表機会を意識してつくられていることもみえる。
観客は、いっそう楽しんで、「わたしもひよこください」 「僕も」の連呼。
このパフォーマンスは、表現がつきぬけていながらも、
町なかアートと言うには特別にしつらえたこの会場でさえ場との関連性を見出していた。

夏に妻有トリエンナーレを観にいった時に感じたことを思い出す。
作家のいつもの手法を持ち込んだ作品が、魅力的に見えなかった展示があった。
同じ作家が過去に都会で発表したものを観た時には、素晴らしいと感じたのに。
妻有の一見なにげない家や調度品には、風雪を越えてきた時間や人の重みの集積がある。
その重みを乗り越えてさらに輝く力が、作品に感じられなかった。

私が妻有で深く感動した作品は、地域の風習や風土と共生した作品だった。
一方、場を意識しすぎるあまり、作家としてやりたい表現につきぬけていくことができず
中途半端な作品になってしまう例もあると聞く。

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場を意識しつつ。場を無視しつつ。
この問題は、とても難しい。けれど、アートの本質的なものを含んだ問題だと思う。


その3. 命綱をつけて描く花

愛知トリエンナーレ。 これも大掛かりすぎるイベントと思いきや、「長者町プロジェクト」が町なかアートと知り、かなりおもしろそう。
本番時期が2010年10月のNAP開催と一部かぶっているので、今年のうちにプレイベントを観に行ってみようと思い立ち、移動。
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町の大きな看板、面白い〜。大通りが交差するところに、何箇所もこの看板が立っている。
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インフォメーションセンターにも商業看板の存在。。。この対比がまさに町なかアートの趣。こちらの二階が展覧会場にもなっている。

他にも空き店舗やビル、廊下などでの展示が町の各所に。
ジム・オヴェルメン氏の手書きCG映像作品、モノの表面を削る青田真也氏の作品など、見ごたえのある作品が目白押し。
トーチカさん(ライトを使ったアート)の作品を観ようと、展示場所のビルにたどり着いてギョッ!!
切り立ったようなビルの側面の壁、高い位置の窓に花の作品が、あたかも本物の植物が侵食したかのように伸びている。
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その作品は、淺井祐介氏によるもの。早速、淺井氏が公開製作中の別会場・喫茶クラウンへ行ってみる。

そこは、50年続いた喫茶店。店内の椅子などはいい具合に古びていて、郷愁をよびおこさせる。
淺井氏の絵画は、テープを素材としている。
ビルの窓にあった花は、カラー布テープ。 喫茶店では、養生テープを壁に貼った上に、黒マジックで描画。
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「大きくて重量感のあるものは、僕らの上の世代の仕事だと思うんです。
僕は、保存する事よりも、描き続けていくことに重点を置いている。」と氏が語るように、作品はいったん絵画として成立した場所からとりはずせる仕様になっている。
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よほどのライブペインティングでもなければ、搬出時だからといって絵そのものが消えてしまうことは世の絵画では稀であるので、その仕様は異色だ。
出現と消失。彼の絵は、「行為としての絵」と「鑑賞するための絵」の真ん中を行くように思える。

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ビルの壁面に描かれた花は、足場を組まずに仕上げたとの事。
「足場を組んで描いてしまうと、どんな場でも同じコンディションになってしまう。そうではなくて、ビルの窓から自分の手をのばして描ける範囲で描くことに意味がある」
命綱をつけ、窓から身をのりだしてテープを貼り描いた絵。そして会期の終わりには、また同じく身をのりだして取り外す作業が待っている。
こういった製作態度は、私が考え続けているアート作品と場の関係性に深く切り込んでくるような気がした。

以上、NAP単独視察団 初秋レポート。

machi/
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2009年10月08日

Gamelan Jawa datang di Nara.(ジャワ・ガムランがやってきた)

 あのねみなさん、10月4日の日曜日、たんぽぽの家アートセンターHANAのシアターポポで行われたジャワ音楽と舞踊の公演、「ジャワガムランの楽園へ…」を観て来ましたよ、ナカムラも。

 ガムランとは、インドネシアの伝統音楽。さまざまな形と大きさの青銅製打楽器(ガムラン〈gamelan=叩くもの〉という名称は、これに由来します)と、太鼓や笛、弦楽器などのアンサンブルで演奏されます。そこに手拍子や歌も加わったりしますよ。

 インドネシアはたくさんの島々からなる多民族国家ですから、ひとことでガムランと言ってもさまざまな種類があります。たとえばバリ島では、すさまじい金属音の超絶技巧で陶酔させる民衆音楽がよく聞かれます。あれも素晴らしいです。

 いっぽう、今回聞かせていただいたのは、ジャワ島中部の古都ジョグジャカルタのものです。洗練の極致とも言うべき、優雅な宮廷音楽。

 大きな打楽器が並んでいるのを見ると、どんな大音響が鳴り渡るのかと思ってしまいますよね。でも、中部ジャワのガムランは実に繊細なもの。熱帯の柔らかな雨だれのような音が、不思議な揺らぎを含んでぽろろぽろんと降り注ぎます。

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(ぽろんぽんぽろろろん ぽるろろごーん ぷん ぽろん ごおおおーん)

 これらの楽器は、たんぽぽの家がフルセットで所有していらっしゃるそうですよ。

 演奏と舞踊を披露してくださったのは、日本のガムラン・グループ、マルガサリのみなさんと、インドネシア芸術大学ジョグジャカルタ校からおみえになった、スニョト先生と五人の学生さんたち。

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(マルガサリの佐久間新さんによる、本場仕込みのジャワ古典舞踊。優雅で繊細で完成しつくされていて、しかも豊かな表現。ため息しか出ません)

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(手ブレではなくて、これは躍動感というものです。マルガサリによる、「昆布」をテーマ(?)とした実験的な即興セッションに、ノリノリで参加していらっしゃるスニョト先生。古典文化の継承者といういかめしいイメージとは違って、穏やかでお茶目な方でしたよ)

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(イン芸大二回生のフィトラさんとアルジュニさんによる古典舞踊。重心の置き方から、手足の指先に至るまで細やかに神経を配った動き。「ダンス」なんていう言葉が粗野に思えてきます)

 ……実に、ゆらめく音の海にたゆたう昆布にでもなったような、心地良いひと時でした。マルガサリのみなさん、インドネシア芸大のみなさん、スタッフのみなさん、S崎さん、O部さん、N井さん、素晴らしい時間をありがとうございました。


 ところでね、余談なんですが、ナカムラは、インドネシアを何度か訪ねたことがありますよ。
 で、こちらが、今回来てくださったみなさんの大学がある、ジョグジャカルタの街。奈良より少し大きいくらいの規模の、穏やかな古都です。実は、僕はこの街が大好きなので、今回のイベントにも足を運んだというわけだったのでした。

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(ジョグジャの街並み。高いビルは全然無い)

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(街の中心にある王宮。一部は見学できますが、現役の宮殿ですよ。今でもなお、王家の当主であらせられるジョグジャカルタ特別州知事スルタン・ハムンクブウォノ10世殿下ご一家がお住まいです。ジャワの人々にとっては、現人神のようなお方。くれぐれも不敬のないように)

 ここは、「インドネシアの京都」と言われる、ジャワ文化の中心地。街の人々の口調も物腰も穏やかです。同国の他の地方の人に言わせると、いわゆる『ぶぶ漬け』文化で『腹黒い』のだそうですが……。それが『洗練』というもんどすえ。何を言うたはりますのん。
 王宮の近辺の路地をぶらぶらと歩くと、思わぬところに遺跡があったりして、とても楽しいですよ。

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(遺跡です。18世紀に初代スルタン・ハムンクブウォノ1世が選りすぐりの美女たちとたわむれていた宮殿だそうですよ。冗談じゃないよ)



 ……そんな感じ。

 ちなみに、ハウスの「ジャワ・カレー」はジャワのカレーとぜんぜん違います。大塚ベバレジのジャワティーは、ジャワで飲んだお茶に近いかも。

 中村ケイタロウ
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2009年08月25日

堂島リバービエンナーレ2009

 大阪で開かれている「堂島リバービエンナーレ2009」に行ってきました。

 第1回目である今回のテーマは、『リフレクション:アートに見る世界の今(Reflection : The World Through Art)』。森美術館館長の南條史生氏がアート・ディレクターを務めたシンガポール・ビエンナーレの出品作品の中から、選りすぐりの26点が来ています。
 
「世界の今」ということで、経済、政治、環境などに関するストレートなメッセージの込められた作品が目立ちました。

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 くわしくは公式ホームページを見ていただいたほうがいいと思いますが、僕の感想を少し。



 もともと、ストレートに政治的な美術や文学が、僕はあまり好きではありません。意見があるならば論理的に述べれば良い。そのための道具としてジャーナリズムがあるじゃないか。美術や文学は、情報や論理では語り得ないことを語るためにあるんだ。そう思っているからです。
 しかし、このビエンナーレには、文句なしに面白い作品がたくさんありました。ド直球の政治的メッセージを含んだ作品(「プロパガンダ」と呼びたくなるものさえあった)を含めて、です。



 僕にとって、もっとも面白かった作品は二つ。



 ひとつは、ディン・Q・リー氏(ベトナム)の「農民とヘリコプター」「ヘリコプター・インスタレーション」という作品。
 ベトナムの農村で、政府や大企業の力を借りず、自分たちの手でヘリコプターを作って飛ばそうとしている人々を題材にしたビデオ・インスタレーションです。
 スクリーンには、ベトナム戦争の記録映像が映し出されます。機銃掃射、ミサイル攻撃、ナパーム爆撃など、米軍ヘリによる苛烈な作戦によって焼き払われてゆく村の様子。そして、お年寄りたちが当時の記憶を語ります。「ヘリが来たら、立ち止まってはいけないんです」「走って逃げても、隠れてもいけない」「普通に歩き続けなければならない」「そうしなければ、銃弾やロケット砲が降ってきます
 しかし、当時幼い子どもだった青年たちは、ヘリコプターに憧れ、平和になった今、独学で技術を研究し、自分たちでヘリコプターを作り出そうとしているのです。

【参照:ヘリコプターを作ったエンジニア、チャン・クオック・ハイさんに関する記事(英語。写真があります)】

「ヘリは災害救助や農業に役立ちますが、高価な欧米製を輸入できるのは金満政治家だけ。私たち農民には高嶺の花です」「欧米人もベトナム人も、同じ人間。私たちが、やればできる優秀な民族であることを、みんなに証明したいのです」

 そしてスクリーンの傍らには、彼らの作ったヘリの現物が置いてあります。トラクターか軽トラックみたいな感じで、「本当に飛ぶのか……?」と思わずにいられませんが、しかしすごい。とにかくすごい。
「ヘリコプターなんて、とんでもない。モラルに反する物です」と、戦争を知るおばあさんが言うのも無理ないけど。

 なんだか「プロジェクトX」を見てるような感じで、現代アートというより完全にドキュメンタリーフィルムとして見てしまいましたが、とにかく印象が強烈で、面白かった。



 もうひとつは、会田誠氏(日本)の「日本に潜伏中のビン・ラディンと名乗る男からのビデオ」という作品。
 会田氏本人がオサマ・ビン・ラディンに扮し、こたつで日本酒を飲みながら、「ワタシ、今、日本に潜伏してマース」「テロリスト、引退しマース」「ワタシ、本当は、いいヒト。小鳥とか、好きね」「日本酒、温泉、最高ね」などと、日本に潜伏しているうちにすっかりヘロヘロのゆるゆるになってしまった様子を演じます。

 スーハ・ショーマン氏(パレスチナ/ヨルダン)の「神の御名において止めよ」のような、民族・宗教問題に真正面から切り込んだ作品も展示されている中、会田氏のこの作品の日本的「ユルさ」は際立っています。シンガポールで大受けして、世界各地で展示されたそうですが、テロ問題がどうこうというよりも、ビン・ラディンという「最も危険」とされる人物をテコにした、日本のユルさに対する一種の批評として受け取られたのでしょうか。あるいは、日本のユルさこそが世界を救うとでもいうのでしょうか

 なんていうか、アート作品というよりも、ネタビデオというか、「あらびき団」みたいなお笑い系の深夜番組でも通用しそうな感じで、僕もけらけら笑いながら見てしまいました。



 いや、もちろん、現代アートはテレビではないわけで。

 たとえばリー・キーボン氏(韓国)の「バチェラー:二重の理論」(水の満たされた水槽の中を、ページを開いた哲学書がクラゲのようにゆらゆらと漂っている)とか、クレア・ランガン氏(アイルランド)の「メタモルフォシス」(人も、家も、家具も、世界の全てが雪と氷に覆われてゆくビデオ作品)のように、クオリティーの高い堂々たる現代アート作品もたくさんありました。そういうのもすごく面白いし、僕の本来の趣味としては、そういうものの方が好きなんですが……。しかしながら、先進諸国の作家の作品ほど、美しく、知的で、悪く言えば「アート優等生」っぽいような感じがしたのも事実です。

 この夏ずっとアートのことばかり気にしていて、「夏バテ」ならぬ「アートバテ」気味の僕にとっては、ちょうどいい薬だったかもしれません。アートって何だ? アートに何ができるんだろう? そんなことも考えてしまいます。サルトルをもじって言えば、「飢えた子どもの前で、アートは有効か」ということになるでしょうか。
 もちろん、この種の問いに答えはありませんけど。

 会期は残り少ないですが、お時間のある方はぜひお越しになってみてください。僕は来年のシンガポール・ビエンナーレに行ってみたくなりました(会期の一部がNAPと重なりそうだけど……)。
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 堂島リバービエンナーレ2009

会期:2009年8月8日(土)-9月6日(日)
会場:堂島リバーフォーラム 大阪市福島区福島1-1-17 
開館時間:11:00-20:00(会期中無休)
入場料:一般 1000円 / 高校・大学生・シニア(60歳以上)700円 / 小・中学生 500円

阪神本線「福島駅」・京阪電鉄中之島線「中之島駅」より徒歩5分/地下鉄四つ橋線「肥後橋駅」・JR東西線「新福島駅」より徒歩8分



中村ケイタロウ
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2009年08月20日

アート本情報「BRUTUS 浮世絵に聞け!」

BRUTUS (ブルータス) 2009年 9/1号 [雑誌]
BRUTUS (ブルータス) 2009年 9/1号 [雑誌]
マガジンハウス 2009-08-17
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サトウです。
昨日偶然見つけて、表紙のインパクトに即買いしました。

公式サイトの目次

単に浮世絵の紹介にとどまらず、現代アートと対にしている編集がとてもおもしろいです。


おおっと思ったのはこの辺り。(上の目次から部分的に引用)

031 葛飾北斎×寄藤文平 すぐわかる。すごくわかる。
038 歌川広重・歌川国貞×勝又邦彦 パノラマのよろこび。
041 喜多川歌麿×奈良美智 かわいい女と言われたい。
048 雑誌×浮世絵 江戸時代から好きでした。




NAPにも参考になるかも?
ぜひ本屋で探してみてください。



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サトウアヤコ
http://aykt.seesaa.net/
posted by 実行委員会 サトウアヤコ at 23:31| Comment(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月18日

「ぽこぽこ展2009」machi/さんレポート

先日machi/さんよりご案内いただいた、愛知のぽこぽこ展のレポートが届いています。

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「ぽこぽこ展2009」 愛知県豊川市 7/28 〜8/2

ぽこぽこはイタリア語の「a poco a poco」からとったもの。今回はしょうがいをもったアーティストとプロのアーティストのコラボ展。
主催の荻野佐和子さんのコメントは以前にもブログで紹介していますのでこちらをご覧ください。
http://nara-art-prom.seesaa.net/article/123296689.html

まず奈良から名古屋まで移動、そこから豊川までさらに電車で一時間ほど。豊川に着いて徒歩。
方向音痴の私は会場までの道に迷ったあげく、汗だくだくでなんとか到着。はーーーーー見る前にすでにくたくただーーー。

それなのに、会場に一歩入っただけでざわざわと細胞が騒ぐ。全体が楽しいエネルギーに満ち溢れている感じ。
「これをしている時が楽しい!!」と思える人たちがつくった「これ」=作品たちは、言葉や技術を超えてまるで生き物のようにヨロコビを発している。

会場に入ってすぐの壁にかかっていたひとつの作品を見たとたん、その絵の前から動けなくなった。
その作品は、絵の中に文字があり、文字は「いきききる」と書かれていた。
三つ目の「き」は横線が三本になっている。この字はパソコンでは変換できない字だ。
こういうところに惹かれてしまうんだよなあ。。。。


どの作品も作家の写真とともに展示されているが、それ以上の説明は無し。誰にしょうがいがあるか、誰がプロのアーティストかは何の区別もなく、作品はただ並列な扱いで展示されてる。

私が行った日は最終日。会場内で保護者の方やアーティストが立ったまま輪になって自己紹介やそれぞれの想いを語るという場面に遭遇した。
荻野さんが主催される美術教室に出会うまでの迷い、今回の展覧会でのよろこび、作家の日常、などさまざまなお話がとびかい、なかには涙ぐんで話す方もおられて、なんだかその輪のそばからも動けない。

何なのかなあ。。。。
こんなに制作以外の事は一切混在させないで、ただ「これをする」=「作品をつくる」ことだけに理由もなく集中できるのって 何なのかなあ。。。。作品を見るだけではなく、その過程に考えが及ぶ。
ふだん自分が考えているアートに取り組む意志の力なんかまるで作用しない、何かもっとちがうところから作品がうまれている気がする。。。


輪になった座談会のしめくくり、荻野さんは、「こどもたちと一緒に世界進出をめざします」と握ったこぶしを小さくふりあげた。満面の笑顔で。
そのこぶしは天にむかって高く突き上げたものではなく、ご自身の身体の範囲をすこしはみでる高さだった。
いいよなあ。こういう自然体にあこがれてしまうんだよなあ。。。。

来場者数は900人を突破したとのこと。流れで搬出までお手伝いした後、わたしはその日が初対面だった荻野さんからハグを受けて会場をあとにした。
うれしいおまけのハグだった。

   machi/
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2009年08月17日

越後妻有、その風土と現代アート・イベント

 リーマン・ショックの余波のせいか(違う)、残暑がつづいております。皆さんいかがお過ごしでしょうか。中村ケイタロウです。

 お盆前に、実行委員会のスタッフ四人で、『大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ2009』に行ってきました。

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(北陸道で約8時間のドライブです)

大地の芸術祭」と銘打たれたこのイベント。作品はもちろん、越後妻有という地域に固有の風土もまた、一方の主役と言えるでしょう。

「妻有」というのは、ひとつの村や町の名前ではなく、新潟県十日町市と津南町とを含む、広い範囲を指す地名だそうです。芸術祭の会場は、これら二つの市と町の、約760平方キロメートル。奈良市の2.7倍の面積です。

 妻有の大半は、旧魚沼郡に含まれます。そう、ここはあの「魚沼産コシヒカリ」の産地です。信濃川に沿って、美しい棚田が広がっています。

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(たぶん、コシヒカリ。秋が楽しみですね)

 地形は起伏に富んでいますが、河岸段丘地形のため、意外なほど高いところにも平地が開けています。人里から山に入り、登りきってみると、そこにまた平地があって水田が広がり、人々が暮らしている。そんな地勢です。

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(ザ・グレート河岸段丘ユートピア)

 夏の妻有は、とても美しいところでした。
 緑と水と集落とが調和した景観は、何世紀もかけて作られ、維持されてきたものにちがいありません。会場から会場への移動中も、表情豊かな民家に出会ったり、思いがけない場所に滝を見つけたり、川の流れの激しさに驚かされたり。複雑な地形は旅人を飽きさせません。「桃原郷」という言葉を口にしたくもなります。

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(きれいな花が多いです)

2009_08110276.jpg(神社がかわいい。奈良とは違う建築様式です)

 しかし、冬の妻有は、日本有数の豪雪地帯。地元の方によると、4メートルほど積もることもあるそうです。2006年には記録的な大雪(平成十八年豪雪)に見舞われました。

 なるほど、集落の様子を見ると、全てが冬に備えて設計されているのがよく分かります。厳しい自然との闘いを通じて、この地の人々は独特の生活様式を紡ぎだしてきたのです。

2009_08110269.jpg(トラクターを入れる小屋。とんがっているのは雪に押しつぶされないようにでしょう)

2009_08110162.jpg(古い建物は、二階にドアがあります。はしごは必需品)

2009_08110150.jpg(消火栓にも雪除けの覆いが)
2009_08110381.jpg(屋根の形が特徴的。このお家は、塩田千春さんの作品の展示場になっていました)
2009_08110386.jpg(松代駅前の名店「ラーメン・カプチーノ」の冷やし中華には、山菜がたっぷり。うめーズラよ)

 大雪だけでなく、2004年の中越地震でも、妻有は大きな被害を受けました。美しい田園風景からは想像もできないほど、「桃源郷」の現実は過酷なのです。

 統計によると、十日町市と津南町の人口は、奈良市の約5分の1にあたる約74000人。十年前は約80000人だったそうです。激しい高齢化と、人口減少。集落を歩くと、そこここに廃屋が見られます。ご高齢の皆さんも生き生きとしているけれど、若者の姿は少ないようです。千年以上かけて織り上げてきた地域の文化や生活様式を、どこまでつないでゆけるか。難しいところに来ています。


 そんな山里に、現代アートがやってきた。そのとき何が起こるのか?

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 今日のところは、個々の作家や作品について論じることはせず、全体から受けた印象だけを述べます。あらかじめ申し上げておきますが、これはあくまで門外漢の私見です。だから現代美術に真剣にかかわっていらっしゃる皆さんから見ればご不快かもしれないし、笑止千万かもしれません。しかし――

「風土は芸術よりも強い」ということを、まざまざと感じさせられたのです。

「現実は表現よりも強い」と言い換えてもいいかもしれません。

 何世紀にもわたって、環境との闘争と調和や、労働や、生産や、希望や、死や、創造や、継承の場でありつづけてきた、「地域」のありよう。それは、積み重なった歴史の断面であり、七万の人々にとっての「現実」そのものです。
 その圧倒的な存在感と重みを前にすると、個人の意識の産物に過ぎない「表現」なんて、ほんとうに非力で、小さい。
 率直に言って、今日の現代アートの中には、隔離された無菌室のようなホワイトキューブの中でしか生命を保ち得ないものも少なくないと思います。

 妻有で見ることができる約300点の作品うち、私が目にしたのはほんの一部ですが、「遠くまで見に来た価値があった」と思えたのはやはり、あえてホワイトキューブを飛びだし、妻有の風土と向き合おうとしている作品たちに出会えたからでした。

 「現実は表現よりも強い」ことを知った上で、風土の中に身を置き、土地の文脈を読み取り、人々と対話し、地域に寄り添うアート。地域の魅力を拡大して見せてくれるレンズのようなアート。他の土地に移してしまえば意味が失われてしまうようなアート。妻有の土に根を張ろうとする、アートの種子。東京や大阪では、決して見ることが出来ないアート。

 そんな芸術を、その場所の力を感じながら鑑賞すること。そこにこそ、この「大地の芸術祭」の面白みがあると思います。

 そうでなければ、だれもわざわざ遠い妻有まで足を運んだりしないでしょう。

(皮肉なことに、人口減少によって生み出されたたくさんの廃屋や廃校が、そのような作品群にとって最適な展示の場となっていました)

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では、奈良は?

 奈良は、妻有とは全く違います。奈良市は県庁所在地であり、人口37万の中核市です。日本の歴史的中心の一つとして、1300年の歴史を有する一大観光地です。妻有よりも有利に見えるそれらの条件が、しかし、ややもすれば、風土に根ざした生活といったものを覆い隠してしまうきらいがあるのではないでしょうか?

「奈良はどんな気候ですか?」
「奈良の人々はどんな家に住んでいますか?」
「奈良ではどんなものを食べますか?」

 そういった問いに対して、僕は「えーと、普通ですよ」と答えることしかできません。

 では、奈良でしか見られない現代アート・イベントとは、いったいどのようなものなのでしょうか? 何を見るために、人々はわざわざ奈良に(首都圏や東日本の人々にとっては、妻有よりずっと不便な奈良に)足を運ぶのでしょうか?

 それは最終的には作家のみなさんにかかっているのかもしれません。奈良という地をいかなる表現の場とするか。その景観や風土をどのような形で素材にするか。作り手にしか分からないことでしょう。
 しかし、作家のみなさんが奈良の風土と出会う機会や場所を、実行委サイドから提供することはできると思うのです。

 廃屋や廃校や棚田、集落の森などを生かした妻有での展示を見ると、そう感じます。みなさんいかが思われますでしょうか。


 ご意見やご提案がありましたら、どうぞコメント欄にお寄せください。
posted by 実行委員会 中村ケイタロウ at 10:30| Comment(4) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月26日

ブックカフェ"beyer"

おはようございます、すずきです。

新しいカテゴリを作ってみました。

「アート関連情報」

イベントやお知らせ事項に載せるものとは少し違うけれど
アートに関連した情報を書き込む場所です。

アートに関連した行動の「刺激・触媒」になること・もの
例えば、美術にまつわる本、ブックカフェ、ギャラリー、食べ物、風景、などなど

比較的書き込みやすいと思うので、みなさん気軽にどうぞ。


てなところで

大阪は玉造のブックカフェ"beyer"を紹介します。

beyer.jpg

とても温かい雰囲気のお店で、訪れた時は作品展の期間中でした。
(swimy協同企画公募展 第2回「おんさ」)

詩集、美術関連の本、洋書のカタログや美術書
アート好きなら興味をそそられる本たち

2Fのライブラリーカフェは居心地良くて住み着きたくなります。
訪れた人の中で、自室をこんな風に改装したらと
思った人も少なくないのでは。

library.jpg

そしてそこで出会った、ドイツの美術書
これはぜひ見ることを勧めます。


【beyer(バイエル)】
〒543-0014 大阪市天王寺区玉造元町14-25
TEL:06(6625)8915
www.beyerbooks-pl.us
open 12:00〜20:00


ではこのへんで

posted by 実行委員会 スズキ at 09:02| Comment(1) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月25日

machi/さん@CASO 補足

サトウです。
私は明日CASOに行ってmachi/さんのパフォーマンスを見る予定です。

machi/さんの言葉
---
ふつうインスタレーションって、作品の周りで見て終わりですよね。今回、新しい価値観をやってみたくて、作品そのものの上にのって私や来場者が雑談するという試みをしています。
インスタレーションは作家が不在でも成立しますが、パフォーマンスは作家がいないとナマモノとして成立しないというのも崩します。私が少し席を立っても、雑談中の来場者だけで成立したりします。


もうひとつ。
展覧会の会期中だけが会期ではない、会期が終わっても芸術は普通に続いているというパフォーマンスもあります。来場者に書いていただいたカードを、会期終了後にmachi/が発送するというものです。


と同時に、人の前にいながらも自分の中だけにいるような、閉鎖されたパフォーマンスも時おりしています。


そんなこんなで、ちょっともりだくさんです。
不定時刻に頻発するパフォーマンスの、どの場面を来場者が目撃することになるかは、わかりません。
○時からパフォーマンスしますと定時にしない理由も、この新しい価値観の試みのためです。

machi/は会場にいるあいだ、インスタレーションとパフォーマンスの「者の家」に住んでいます。
自分にとっても発見と喜びと苦渋と迷いの連続です。
しかし、「パフォーマンスとは行動するにあり」ということを、いまさらながら深く感じています。
----

会場の地図情報などはこちら

鈴木くんのレポートはこちら
(これから行く人は薄目で見た方がよさそうです(^^ )

posted by 実行委員会 サトウアヤコ at 11:14| Comment(3) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

machi/さん@CASO

どうも、こんばんは。鈴木です。
最近楽しそうなイベントがたくさんあって
分身がほしいと思うのは私だけ?

先週の土曜日(7/18)は大阪築港のCASOに
奈良アートプロムのプレイベントにも参加予定の
machi/さんのパフォーマンスを見に行きました。

このパフォーマンスには
実験的な要素が沢山盛り込まれていて面白かったので
そのことについて書きたいと思います。


CASOは海辺のGalleryなので、とても気持ちが良かったです。
海の好きな人なら、行くだけで気が晴れるかも。

bridge.jpgbay.jpg


そしてmachi/さんのパフォーマンスについてですが

まず全体の感想を、その後パフォーマンスの概要と
特に面白かったところを個別に書きたいと思います。

場所などの詳細は、サトウさんが載せていますので、参照ください。
現代美術インディペンデント CASO展2009


machi/さん 「者の家」


****全体の感想*****

気に入ったところは
枠にとらわれないところ

何かを表現するとき
その時の気まぐれ、イメージとのギャップ
予想しない要素が入り込んでくる
そうしたものも逆手にとって楽しむことも大事


art is a living thing


*****(この日の)パフォーマンスの概要*****

stage.jpg

上の写真のようなステージでパフォーマンスが行われたのですが、

ここで他の作家さんたちが座って喋っているところに
machi/さんが、真っ赤な衣装にノコギリをもって登場

そしてサンダルや帽子をテープやボスターカラーで赤くしながら
僕や作家さんや他のお客さんとしゃべる
このことが既にパフォーマンス!


なんでこんなことするの?

*「パフォーマンスとそれ以外の時間、見せる側と見る側、
の境を分からなくしたかったから」

*「細かなプログラムを決めてその通りに動くのではなく、
その時に感じたことに従って動きたかったから」

(machi/さんの話と僕の解釈を総合したら、こうかな)

hand.jpg


*****面白かったところ*****

今回参加したパフォーマンスには様々な発見がありました。
その中から2つ紹介すると

*この会場に偶然集まった人たちと話しやすい場ができた。

もともとGalleryにいる人はartが好きな人が多いから
お互いに話すと面白いだろうな、とは前から思っていました。
それがパフォーマンスの中で実現したのが面白い!
とても話しやすい空気ができていて、何気なく口にした一言から会話が始まる。
ああ、似たようなこと考えていたな、とか少し考え違うけれど面白いとか、
楽しい発見がてんこ盛りでした。


*LifeをArtにする

Life(生活、人生)そのものを作品にすることはできないか、
そんなことを考えたことが何回かありました。
思いもしない発見、そのことに対する喜び、驚き、落胆、焦り
そうしたものを経験してゆく過程そのものを作品にする。
今回のパフォーマンスはその第1ステップだなと思いました。

red.jpgdoll.jpg


*****

このパフォーマンス、machi/さんが居ない時が弱点
そこは今回のパフォーマンスを記録した映像を映すと良いかも。
ビデオには思い思いに動いている人々が写っていました。

さて、machi/さんは25日(土曜)と楽日の26日(日曜)にも
パフォーマンスをする予定です。
だいたいお昼の2時前後から始まります。
そして最終日のパフォーマンスでは作品の搬出もかねて、
舞台のふすまを、赤く塗られたノコギリで切る予定です。
お楽しみに!


*****おまけ*****

この日は夕暮れの空がきれいでした
発見に満ちた1日にふさわしい美しさ

yuugure.jpg


posted by 実行委員会 スズキ at 01:43| Comment(3) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

ドアを開けろ!!

いや〜ブログがにぎやかになってきていいですね。
なんだか本格的に始動してきた感じがします。
こんばんは、東京特派員のオオタです。

今日は、東京からなぜか大阪のイベント案内。
昨日偶然友だちのブログを見ていたら
こんなイベントが紹介されていましたので、ご紹介しま〜す。

doors_top2_2.jpg


200 DOORS
http://www.artcomplex.net/doors/index.php

「200 DOORS」というイベントで、
名前だけ聞くとイメージがわきませんが、
日本で初めてのワークショップの見本市だそうです。
アートから文学、歴史、生活に関するありとあらゆるワークショップが
なんと200種類もせいぞろいし、たった500円で体験できるんだとか。

期間は、前期が7月24日から8月10日まで
後期が8月17日から22日まで。
もう終わったイベントもありますが、
今からでも申し込みできるのもあるみたいですよ〜。

「ふしぎきのこ〜きのこカードをつくる」とか
「磯野フネ養成講座〜たすきがけをしてみよう」とか
タイトルを聞くだけで参加してみたくなっちゃいます!!
アート関係はNAPでも取り入れられそう。
偵察がてら参加してみるなんてのもアリかもしれませんね。

そういやこの時期って夏休みなんですよね。
子ども向けっぽい講座が多い理由がわかりました。
今の子は自由研究のネタがいっぱいあっていいな〜なんて、
ちょっとうらやましくなっちゃいます。

もし参加された人がいらっしゃれば是非ご報告お待ちしています!

posted by 実行委員会 オオタ at 01:32| Comment(1) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月12日

「今を生きる同時代の表現」展@たんぽぽの家

N.A.P.実行委員ギャラリーの一つであるたんぽぽの家からの案内です。

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たんぽぽの家アートセンターHANAギャラリーでは、7月〜10月末にかけて、3回シリーズの個展「今を生きる同時代の表現」展を開催いたします。
7月11日からは、東京在住のアーティスト、東 美名子さんの展覧会が始まります。12日(日)には作家本人と、制作を見守りつづけてきたアートコーディネーターのサイモン順子さんがアーティストトークを繰り広げます。「生と死」「反戦」など、平和をテーマに大作を描き続ける作家の表情に迫るまたとない機会ですので、ぜひご参加いただければと思います。
詳細はこちらからご覧下さい 
http://popo.or.jp/hana/gallery/event/coetaneous.html

今を生きる同時代の表現展について

芸術の至福
私たちと「ちがう」存在と思われている人がいます。
それぞれが「ちがう」生き方に見えながら、同じ時代を生きているからこそ共有できる感覚があります。
この展覧会では、独自の個性から立ち現れる人間の存在の面白さ、不思議さ、豊かさに注目しました。
時代と向き合いながら表現しつづける3人の作家の表現から、人間のもつ強さ、いとおしさ、素晴らしさ、奥深さに気づいてもらえれば幸せです。そして、私たちが生きている「今」を実感してください。

■Vol.1 東 美名子 7月11日(土)〜8月8日(土)※アーティストトーク7月12日(日)13:00〜
■Vol.2 伊藤泰行 8月22日(土)〜9月19日(土)※アーティストトーク8月22日(土)13:00〜
■Vol.3 柳田烈伸 10月1日(木)〜10月31日(土)※アーティストトーク10月4日(日)時間未定

会場:たんぽぽの家アートセンターHANAギャラリー(奈良市六条西3-25-4)
11:00〜17:00 7月12日(日)以外の日曜・月曜・祝日休館  入場無料
主催:財団法人たんぽぽの家 協力:エイブル・アート・ジャパン 協賛:株式会社資生堂
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posted by 実行委員会 サトウアヤコ at 07:34| Comment(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月11日

現代美術インディペンデント CASO展2009

実行委員の一人のアーティストmachi/さんが、大阪の築港にある海岸通ギャラリーCASO現代美術インディペンデントCASO展に出展されます。

machi/さんより。
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インディペンデントCASO展 後期 7月15日(水)〜26日(日)に出展します。
大阪 海岸通りギャラリーCASOにて。会期中無休。11:00〜19:00。最終日26日は17時まで。
machi/はインスタレーションと、パフォーマンスをします。
土曜日、日曜日、20日(祝日)、には午後1時半頃から会場にいますので、お時間のある方、お近くの方は、ぜひ遊びに来てください。
展覧会のパンフレットにのせたmachi/の写真は、3月にGallery OUT of PLACE でソロパフォーマンスをした時のものです。
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CASOへのアクセス

大阪市営地下鉄 中央線大阪港駅6番出口より徒歩7分




machi/さんより追加でお知らせ

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さて、名古屋での「ぽこぽこ展」の案内を、作家として参加されている林 裕己さんよりいただきました。
林さんは、Gallery OUT of PLACEで「赤い風景」展をされた関さんのお友達で、その時に名古屋から見に来ておられました。
また、パフォーマンスの記録写真を撮っておられたこともあり、同じくOUT of PLACEでの「雪ーsnowー」展DM、machi/の写真は林さんの作品です。この時もお越しいただいてました。


林さんより

今回豊川の桜ヶ丘ミュージアムというところで、しょうがいのある子供達と一緒に展覧会をします。家族で「サクラdeファミリア」として参加します。写真を一部に使ったインスタレーションを展示します。私は今後も様々な形でかかわっていきます。是非、子供達の輝きを見に来て下さい!


主催者 荻野佐和子さんのコメント



しょうがいのある子供たちの透き通った心とエネルギッシュな作品に魅了され、
ぽこぽこ教室と言う名で11年間共に制作を続けてきました。
「ぽこぽこ」とはイタリア誤の「a poko a poko」(少しずつ)の意味から取ったもので、焦らず少しずつ、少しずつ成長して行こうという想いを込めています。
子供たちはしょうがいがあるが故の病気、怪我、手術、差別を乗り越え、いつも明るく元気よく、そしてとてもエネルギッシュな作品を作っています。
この純粋芸術を一人でも多くの人に見せたいという思いで7年前から毎年展覧会を開いてきました。そしてみんなの作品を更に多くの人に知ってもらうため、今年はプロのアーティストに協力をお願いしてコラボレーションを企画しました。
懸命に作った作品というものは、プロもアマも年齢も、そして障害の有無を超えて感動を与えます。同じスペースで展示することで、お互いが刺激し合い、そして次のステップにつながることを望んでいます。
将来、子供たちの作品が一人歩きを始め、やがて世界へもはばたくことを願ってやみません。
ぽこぽこ展 
ーしょうがいのある子供たちとそれを支援するアーティストたちとのコラボレーションー

場所 豊川市桜ヶ丘ミュージアム 第一展示室
愛知県豊川市桜ヶ丘町79−2

tel 0533−85−3775
期間 2009年7月28日(火)〜8月2日(日)
AM9時〜PM5時  最終日はPM4時まで



machi/は、7月26日(日曜日)まで出展中の
現代美術インディペンデントCASO展2009が終わった後、体力的に間に合えば「ぽこぽこ」展を見に行けるかと策中です。
ちなみにインディペンデントCASO展では7月25日(土)コンサートが館内であります。


コンサート
アーリーミュージックへの誘い
〜チェンバロとともに〜

2009年7月25日(Sat) 入場無料
@13:30〜, A15:30〜, B17:30〜

(曲目)
・C.Monteverdi  "Pur ti miro"
・J.Dowland  "I saw my lady weep"
・J.Dowland  "Fine knacks for ladies"
・H.Purcell  "Music for a while"
・H.Purcell  "I attempt from Love’s sickness"
その他

〈演奏〉
うた 橋本由美 田中伸一 植田友章 角村佳代子
フルート 本田景子
チェンバロ 綾部曜子

♪使用するチェンバロは、久保田彰氏製作のフレミッシュだそうです
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posted by 実行委員会 サトウアヤコ at 22:32| Comment(1) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月06日

京都現世美術館に行ってきました

kyoto-gense.JPG

こんばんは、ブログ担当のオオタです。
先日ブログでもお知らせした「京都現世美術館」に行ってきました〜。
連休後半の5月5日、京都はあいにくの雨でした。
しかし、観光地なだけあって、建仁寺のある祇園界隈は観光客でごったがえしていました。
建仁寺に入ると、敷地が広いせいもあって、だいぶ静かな雰囲気になります。
会場の禅居庵は、敷地の中でも南西部のはずれでした。

入り口の門はイベント仕様で、扉の上が黄色と青の薄い布か紙のようなもので飾り付けられていました。
門を入ると、コケが生い茂る庭にも立体作品が。
細い鉄の棒で支えられている、石を半分に割ったような平面の上に、模型のビルのような灰色の立体がいくつも並んでいました。
庭の中にさらに箱庭を作ったような作品でした。

・・・・

さて、受付で500円を払い、さらに奥に進みます。
雨の割に先客は多く、会場はにぎわっていました。
若い女性の3人連れや、中年のカップル、学生らしき団体と、年齢層や性別もバラバラでした。
中に入ると作品は平面が多く、シルクスクリーンやイラスト、写真等、表現方法もさまざまでした。
中には大胆に、庭に等身大のキャラクターを展示している作品もありました。
庭には下りて近くで直接鑑賞することもできました。

展示方法は、展示室がふたつあり、その間は黒い布でしきっていました。
各展示室の中では、ふすまをとっぱらいしきりをほとんどなくしていました。
壁面や床の間を利用したり、天井からぶら下げたりして、和室だけど不自然な感じはしませんでした。

照明も、一方は自然光が入る展示で、もう一方はオレンジ色のライトを使っていました。
自然光の部屋はカラフルな作品が多く、ライトの部屋は立体作品が多かったように思います。
作品によって照明を変えているのかなと思いました。

展示室の最後にはカフェがあって、和室でくつろぐことができます。
飲食スペースでは作品を買うこともできます。
京都の絵本教室の生徒さんの作品や、作家さんがセレクトした本を、休憩しながら読めるのも、おもしろい試みだなと思いました。

・・・・

ところで、藤野可織さんと谷崎由依さんのトークショーは、対談だと思っていたら、一人ずつ印象に残った美術作品を紹介という進行でした。
藤野さんは、ベラスケスのマルガリータ王女の絵について。
彼女がいかに自分のお姫さまイメージに反していたかから、はてはハプスブルグ家滅亡の秘密までという盛りだくさんな内容でした。
また、「いけにえ」という『すばる』で発表した作品の元ネタになった美術作品についても語っていました。

一方の谷崎さんは、実はご自身でも絵を描かれるそうで、ご自身のイラストを公開してくれました。イラストは淡い色彩のものが多く、詩や簡単な言葉が入っているものもありました。また、創作とイラストの関係にもふれられていました。
それから、「冬待ち」という『文學界』で発表した作品の中に出てくるリヒターという画家を紹介しながら、小説をどういった意図で書いたかということにも触れていました。
お二人とも小説家ですが、絵を文字で表現したり、絵から小説のインスピレーションを得たりすることがあるというところが共通していて、美術と小説が相互に影響し合っているというのがおもしろかったです。

・・・・

最後に印象に残った作品を一つ。
「五つの脳」というタイトルで、黒い毛糸状のボールがいくつも並んでいる立体や、
黒い毛糸状のものが三つ編みになってネックレスのようになったり、シャンデリアのように立体になっている作品です。
この黒い毛糸状のものは、実は髪の毛で、これを編んだり手まりみたいにボールにして作っている作品なんです。
言われないと髪の毛だと気づきませんが、でも黒い糸にしてはなんか変だと思うような作品です。

編み込むとか手まり状にする技術は、大変手間のかかるものでしょう。
それがカラフルな糸ならばその技術は、美しさを活かすものだと思えるでしょう。
ところが、材料が髪の毛だとわかったとたん、その技術はなにか不気味さや生々しさを誇張するものに思えてきます。
黒一色だけという以外に、髪の毛であるということで、普段は頭に生えているのにそれだけが作品として独立して存在している。
しかも執拗に編み込まれて、まさに髪の毛の扱い方としては間違っていないけど、出来上がったものは普段頭に生えている髪の毛とはほど遠い。
うまく言えませんがそういう不気味さがすごく出ていておもしろかったです。

・・・・

この和風と現代アートというミックス感がNAPにも生かせたらな〜と思いつつ、
雨の京都を後にしました。
posted by 実行委員会 オオタ at 23:52| Comment(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月04日

現代アートを楽しむための17の扉

はじめましてムラタです。
私もブログを書かせていただくことになりました。
素人目線のものになりますがよろしくお願いします。


先日、サントリーミュージアム天保山で5/10まで開催中の
「インシデンタルアフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」に行ってきました。

企画の趣旨は以下の通りです。

「インシデンタル(incidental)とは、「偶発的な」と「とるに足りない」などの意味を持ちます。
日常生活の中で私たちを取り巻く物事は、刻一刻と変化しています。その変化や偶発性をうつろいゆく美として捉えることで、普段の何気ない事柄が新たな美意識として甦ります。
本展では、この「インシデンタル」という言葉をキーワードに、国内外で活躍する現代アーティスト17名の作品を通して、現代の新しい美意識を探り、私たちの日常的な感覚の中に潜む新たな価値観や感覚を呼び起こします。」



音声ガイドが17つの「現代美術とは?」を説明してくれ
現代美術初心者にはぴったりの企画展でした。
「現代美術、なんか好き」がはっきりした気がします。

絵画、映像、立体、インスタレーションといろいろありました。
どれもがルールを破るような17名それぞれの試みが見れた気がします。
美意識というのはよく解らないですが
新たな価値観や感覚は確かに呼び起こされる展示でした。
とても面白かったです。


奈良でこの規模は難しいだろうけど
少しでも作家の皆様に選んでいただけるような場所にしたいですね。



オオタさんおススメの京都の現代美術展
明日行ってみようと思います。



posted by 実行委員会 ムラタ at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月01日

京都deアート

お久しぶりです!ブログ担当のオオタです。
引っ越してからと言うものブログがご無沙汰になっててすみませんもうやだ〜(悲しい顔)

世間は明日からゴールデンウィークですね!
みなさんはもう予定はおきまりですか?
まだのみなさんにオススメのイベントが、京都で開催されます。
その名も「京都現世美術館」という現代アートのイベントで、
京都の建仁寺でインスタレーションや銅版画などが展示されます。
このイベントのうれしいところは、お寺の拝観料500円で、
お寺の拝観ができる上、イベントにも参加できること。
また展示以外にも、連日さまざまなワークショップが開催されています。

オオタのイチオシは、5月5日(火)の『わたしたちの仕事は見ること』。
小説家の藤野可織さんと谷崎由依さんによる美術トーク。
若手有望株の小説家のトークが生で聞ける&美術にも詳しくなれる、
という一石二鳥なイベントなのです!!

詳しくは下記ホームページをごらんください。
ゴールデンウィークは京都で寺&美術鑑賞だ〜exclamation×2


http://www.tooma.info/

『 京都現世美術館2009』 〜お寺で芸術を愉しむ〜

【開催期間】 5月1日(金) 〜 5月6日(水)
【展覧時間】 10:00 〜 18:00 入館は 17:30 まで
【入場料金】 500円(小学生以下は無料)
【展示会場】 禅居庵 京都建仁寺境内南西

posted by 実行委員会 オオタ at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月30日

現代アート、下から見るか?横から見るか?

10月25日から11初30日まで
滋賀県立近代美術館で行われている
「生命のアートだ。アール・ブリュット」
を見に行ってきました。

アール・ブリュットというのは、「加工されてない、生の芸術」
という意味のフランス語だそうで、
正式な美術教育を受けていない人が
自発的に作る作品のことを言うそうです。

ヘンリー・ダーガーなんかは、最近では広告に使われたり、
『非現実の王国で』というドキュメンタリー映画が公開されたので、
みなさんご存知ではないでしょうか。


ちょうど私が行った時は、滋賀県立大学の細馬宏通先生による
「身体は繰り返す」という美術館講座が開かれていました。
アール・ブリュット作品の特徴に触れながら、
「生の芸術とは何か」についてを解き明かしてくれました。
そのひとつが「繰り返す」という行為。

たとえば、ヘンリー・ダーガーの、自分で書いた
「非現実の王国で」という小説に登場する
ヴィヴィアンガールズという少女戦士の挿絵。
そこには同じポーズや表情の少女たちが何度も登場します。
ヘンリー・ダーガーは雑誌から気に入った少女の写真やイラストを
コピーして、それを使いまわしたからだそうです。

それはほかの作家にも共通することだそうで、
「繰り返す」のは、「構図」だけではなく、
「画材」、「題材」、鉛筆で何度も何度も擦るという「行為」・・・。
それに注目して見ていくと、最初は何を描いているのかわからなかった作品でも、その作品はどんな画材で描かれているのかとか、
同じ構図がほかの作品にも使われていないかにも注目して見るようになりました。

細馬先生のお話の面白かったところは、
その作品の「意味」よりも「形式」に注目していたことでした。
普通だったら、その作品には何が描いてあるかや、
どうしてそんな作品を作ったかに注目するのですが、
何で描かれているかや、どうやって描いているかに注目することで、
意味だけを考えていたら理解できない作品も面白く見ることができました。

現代アートと聞くとつい身構えてしまうのは、
もなんだかよくわからないのに、わからなきゃ!
と思うからかもしれません。
「意味」を考えようとしないこと、
「意味」ばかりを追わないことで、
少しは楽しんで見れるんじゃないかな〜とか、
「意味」をはずして見るという鑑賞方法も含めて
作品のひとつなのかもな〜なんてことを思いました。
posted by 実行委員会 オオタ at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月05日

gallerism(ギャラリズム)に行ってきました

gallelism01.JPG


現代美術好きのみなさま、こんばんは。
秋は展覧会やイベントが目白押しでうきうきしちゃいます。
さっそく私も先日現代美術イベントに行ってきました。
その名も「gallerism(ギャラリズム)」です。

11月3日(月)から15日(土)まで、大阪府立現代美術センターにて、
開催されています。
「gallerism」は関西の15の画廊が中心となって、その画廊がイチオシの作家を展示。今、旬の現代美術をまとめて見られるなんともゼイタクなイベントなのです。
「大阪アートフェアー」、「画廊の視点」と名を変えながら、
今年でなんと25年目を迎えるというのですから、驚きです。

11月3日にギャラリートークが行われるというので、行ってきました。
『Lマガジン』などで活躍中の美術ライター小吹隆文さんの司会のもと、
展示作品について、各ギャラリーのオーナー&アーティストが説明をしてくれました。
一見すると素材や制作手法がわからなかったり、
どうしてこんなものを作るのだろうかと不思議なのです。
でも、実際にお話を聞くことで今まで気づかなかったところに
目がいったりして、いろんな見方を知れました。

・・・

今回は立体と平面が半々くらいでした。
私が印象に残った作品を少しご紹介してみましょう。

◯Gallery OUT of PLACEの山本昌男さんの写真を使ったインスタレーション。
一度みたことのある写真なのですが、
同じ写真でも展示する場所で違って見えるのがおもしろかったです。

◯番画廊の坂本真澄さんののっぺりした顔の少年少女の油絵。
四角い平面でなく、人物が切り抜かれているのがおもしろかったです。

◯GALLERY wks.の牛島光太郎さんの拾った物や
壊れたおもちゃと刺繍で作ったインスタレーション。
作品だけ見て、勝手に女の人だと思い込んでいたら、
男性が作った作品だったので、びっくりしました。

・・・

11月5日には、アノ森村泰昌さんと、ファッションを哲学する学者の鷲田清一さん
との対談もあるそうです。

まだまだ開催中なので、みなさんもお気に入りの作家やギャラリーを見つけに
行ってみてはいかがでしょうか。

gallerism(ギャラリズム)
http://www.sky.sannet.ne.jp/works/gism08/gallerism08.html

posted by 実行委員会 オオタ at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月08日

Gallery OUT of PLACEからのお知らせ

Gallery OUT of PLACEから、展覧会のお知らせです。

来る10月4日と5日、奈良の100年会館にて、
「bean」というアートと食と映画のイベントに関連して、
ドイツの女性写真家ジュリア・バイエルの写真展を開催します。

ジュリア・バイエルはプールやそこに来る人々を撮った
「POOL」という作品に代表されるように、
水をテーマとした作品を多く撮っています。
そんな彼女が今回被写体にしたのは、なんと銭湯。
内風呂が普及したせいか、町中でもあの長い煙突を見かけることが
少なくなりました。
しかし、奈良にはいまだに数多くの銭湯が残っています。
2005年に来日した折に、京都の銭湯と合わせて撮影された最新シリーズです。

銭湯といって思い浮かぶのは、
長い煙突、富士山のタイル絵、厳めしい外観なんてところでしょうか。
ところが彼女の写真を見ると、浴槽のタイルひとつとっても表情が違います。
脱衣所のマッサージ機、番台の雰囲気・・・。
不思議なことに、ひとつひとつの銭湯がまるで顔をもったかのように、
個性的で魅力にあふれた場所として見えてくるのです。
「裸の付き合い」なんて言葉に代表される
一昔前のノスタルジーに満ちたイメージをくつがえすかのように、
現代の銭湯とそこに来る人々を生き生きと映し出します


見ると銭湯に行きたくなる!!
この機会に是非ごらんください。



posted by 実行委員会 オオタ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | アートに関する情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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